Iroishi Checker
No. 085 / 141

パイロープガーネット

PYROPE GARNET · ぱいろーぷがーねっと
天 然赤 系
基 本 情 報Properties
硬 度7-7.5
比 重3.78
屈 折 率1.714-1.742
結 晶 系等軸晶系
色 の 範 囲Color Range

深紅〜褐赤。クロム・鉄による着色で黒っぽく見える場合も多い。

紫 外 線 反 応UV Response
長 波
365 nm
反応なし
短 波
254 nm
反応なし
典 型 的 内 包 物Inclusions
  • 丸い結晶粒(アパタイト等)
  • 針状ルチル
  • 湾曲した液体インクルージョン
光 学 的 性 質Optical Traits
  • なし)
  • なし
識 別 の 要 点ID Points
  1. 01UV無反応 + ざくろ石状の丸い結晶粒
  2. 02ルビーより深く暗い赤、ややブラウンを帯びる
  3. 03なし(ルビーとの区別点)
類 似 石Similar Stones
取 扱 い の 注 意Care
  • 7〜7.5で日常使いに適する
  • 超音波洗浄は一般に可だが多い石は避ける
市 場 価 格Market
PRICE RANGE

1カラットあたり数百円〜数千円。大粒でも比較的安価。

※ 19世紀ボヘミア産『ボヘミアンガーネット』として欧州アンティークジュエリーに多用。現代はモザンビーク・マダガスカル産が主流。

概 要Summary

パイロープはマグネシウムを主成分とするガーネット(Mg₃Al₂(SiO₄)₃)で、微量のクロムで深紅を呈します。ボヘミア(現チェコ)産のものが19世紀欧州で大流行し、ガーネット=パイロープのイメージを作りました。アルマンダインとの固溶体(ロードライト)として産出することも多く、厳密な種同定は測定が必要です。

由 来 と 歴 史Origin & History

主 な 産 地

チェコ(ボヘミア地方)産が歴史的に著名で、深いブラッドレッドが『ボヘミアン・ガーネット』として珍重されました。南アフリカ(キンバリー、ダイヤモンド鉱山副産物)、米国アリゾナ州(ナバホ族居留地のアリゾナ・アンソル・ヒル)、タンザニア(ウンバ渓谷)、マダガスカル、中国も産出。アリゾナ産は『アンソル・ガーネット』とも呼ばれます。

歴 史

古代ローマ時代から印章石として用いられ、語源はギリシャ語『pyropos(火の目)』。19世紀ボヘミア(現チェコ)産が欧州貴族に大流行し、『ボヘミアン・ガーネット』として体系的なジュエリー産業を形成。ヴィクトリア朝のクラスタージュエリーで多用されました。

伝 承 ・ 石 言 葉

1月の誕生石。石言葉は『情熱』『真実の愛』『生命力』。古代から戦士の護符・血の浄化の石として信じられ、勇気と忠誠の象徴。結婚2周年(ガーネット婚式)の記念石。

OBSERVATION TOOLS · 4 ITEMS

こ の 石 を 確 か め る 道 具

パイロープガーネットを観察するときに役立つ道具です。クリックすると鑑定道具ページの該当解説に移動します。

References
最終確認日
2026年4月28日
参 考 文 献

本ページの物性値(屈折率・比重・硬度・結晶系等)は、上記の権威ある一次資料を相互参照して編集しています。最新の鑑別研究の進展により値が更新される場合があります。